2007-01-03 Wed
一律禁止しか方法がないのか?  〜放送禁止用語〜
今日、NHK衛星2で放送された、初春歌舞伎公演で、某大物歌舞伎役者が、
「私は相撲きちがいなんです」と発言。
アナウンサーがお詫びしてた。

ご存知のおように、「きちがい」は放送禁止用語である。
放送禁止用語となったきっかけは、

「回復治療期に、テレビ・ラジオでこの語を聞いた精神障害者が
ショックを受けることにより、治癒を妨げる恐れが指摘されたことから、
指摘を受けた関西の民放テレビ局が使用の自粛を呼びかけた。」ことにある。
Wikipediaより引用

確かに精神障害者の治療の妨げになるならば、
使用の自粛が必要、ということになろう。

しかし、「きちがい」には、精神障害という意味のほかに、
「〜に夢中である」という意味にも用いられる。
差別的表現ではない用い方である。

今日の歌舞伎役者は、正にこの意味で使っていたのであり、
それでもNHKは謝罪をしなければならなかった。

言葉は本来、どのような意味に使われたかが一番の問題であり、
差別的な意味に使われたか、文脈全体から判断すべきである


だけど、メディアに文脈全体をチェックする余力がない。

また、「きちがい」のように、精神障害者の治療の妨げが
規制の理由ならば、一律禁止にしなければ意味がない。

そう遠くないうちに日本人は、「きちがい」という言葉が
「〜に夢中である」という用いられ方をしていた、
という事実を、忘れてしまうのかもしれない。

言葉が差別的意味で用いられていない場合まで、
完全に日本語から葬られてしまっていいのだろうか、とは思う。

ちなみに歌舞伎の世界では、言語規制はまだまだゆるい。
「めくら」「つんぼ」も健在だ。
せめて歌舞伎だけでも、規制が及ばないでほしい。

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